豊田市南部の福受地区でミツバチを使った梨の受粉作業が4月8日から始まりました。ミツバチを利用することで、その間に摘花など別の作業ができる利点があり、農家の作業量軽減につながっています。福受地区で梨を栽培するJAあいち豊田梨部会の部会員らは、50年以上前から毎年この時期にミツバチを利用した受粉作業をしています。桜が満開して1週間後を作業開始のめどにしており、今年は昨年と同じ作業開始日となりました。
満開を迎えて2日後の14日には、主力の梨「幸水」や「豊水」を中心に、ミツバチが花から花へと花粉を運んで受粉しました。梨は異なった品種でないと受粉しない性質があり、安城市の養蜂家からミツバチの巣箱9箱を借り受け、福受地区全体の受粉作業をまかなっています。受粉作業は花の状態を確認しながら、10日間巣箱を設置する予定です。JA梨部会の須田隆則さんは「ハチが一生懸命働いてくれているので、おいしい梨ができると思う。多くの梨を出荷したい」と話しました。
JA梨部会は、豊田市の猿投・福受地区の34戸の農家が、合わせて21㌶で梨を栽培。7月中旬ごろから「愛甘水」「あけみず」の収穫が始まり、8月上旬の主力品種の「幸水」、11月のジャンボ梨「愛宕」まで9品種を順次出荷する予定です。
写真=受粉作業をするミツバチ