JAあいち豊田いちじく部会は12月12日、豊田市上郷町にあるJA上郷営農センターと豊田市上原町にあるJA猿投営農センターで土壌診断説明会を開きました。10月から11月にほ場から採取した土壌成分を分析し、土壌の状態を確認することで、より良い品質のイチジク出荷を目指します。
JA上郷営農センターでは、いちじく部会員19人と愛知県豊田加茂農林水産事務所農業改良普及課の職員、JA職員ら合わせて25人が参加しました。農業改良普及課の鈴木暁子技師が土壌診断結果の見方と土壌改良の手順、病害虫防除のこよみについて資料をもとに説明しました。鈴木技師は、今年のようなヨトウムシ類の大量発生が来年も起きる可能性があるため、ほ場の草刈りなど環境整備も大切であることや、ほ場で腐敗した果実がショウジョウバエ類の餌とならないように圃場を見回り、見つけたら持ち出すことを伝えました。また、JA営農相談課の齋藤哲男専技は連作障害の対策の一つとして樹勢の強い台木を利用した接ぎ木が有効であることを伝え、今後必要であればそれぞれの圃場にて指導を行う旨を説明しました。いちじく部会の中野美徳部会長は「診断結果に基づいて、対応する資材で適宜改善してほしい。これから冷え込むので、木の防寒対策もしっかりしてほしい」と話しました。また、同月に、若手部会員の防寒対策の確認とほ場巡回指導会を予定しています。
現在、いちじく部会は40人が所属し、合わせて6.5ヘクタールで品種「桝井ドーフィン」「サマーレッド」を露地栽培しています。今年は11月末までに約61トンを出荷しました。
JAあいち豊田は、今後各生産部会で土壌診断研修会を開く予定です。
写真=イチジクの接ぎ木方法を指導するJA職員