ニューストピックス

地域ぐるみで果樹の盗難対策/猿投地区果樹保護プロジェクト

2024.06.10

 愛知県有数の桃・梨産地である豊田市猿投地区では、地域ぐるみで果樹の盗難対策に取り組んでいます。桃の収穫時期をまもなく迎える6月10日には、桃の盗難対策として防犯カメラを5カ所に設置しました。果樹農家やJAあいち豊田、地元警察・消防署などで組織する「猿投地区果樹保護プロジェクト」が果樹園の巡回や盗難対策の看板を設置するなど、盗難被害ゼロを目標に活動しています。
 猿投地区では収穫時期を狙った果樹の盗難被害が毎年発生しています。過去約30年で15人が窃盗で逮捕されています。昨年は、警察官の声掛けで1件は未然に防いだものの、桃の盗難被害が7件起きたと果樹農家は話します。20年以上前から農家を中心に見回り活動をしてきたが、被害が収まらないため、昨年10月に猿投地区果樹保護プロジェクトを立ち上げました。プロジェクトには、JA桃部会・梨部会、豊田警察署、地元農家、豊田市役所、豊田北消防署が所属。連携して定期的に巡回します。事務局はJA猿投営農センターが務め、被害状況を関係者と共有します。
 防犯カメラは道路に面した果樹園に設置し、不審な車両などを監視します。スマートフォンなどで離れた場所でもリアルタイムに映像が確認できます。プロジェクトの会長を務める磯村嘉美さんは「昨年秋、防犯カメラと巡回の強化で被害がなくなった。地域で取り組むこの活動の効果を期待している」と話します。梨の出荷が本格化する7月には、梨畑にも同様の防犯カメラを5カ所に設置する予定です。

 

写真=防犯カメラを設置するプロジェクトメンバー