豊田市稲武地区で花木を栽培する稲武高原花き部会は２月１６日、小菊を育てる部会員の菊苗床現地指導会を開きました。３月から始まる定植を前に、親株の生育状況を確認しました。親株は、昨年に開花した株の中から健全な株を選び、根元から切ってハウスなどで保存したものを使います。親株の保存に失敗すると次年度の出荷量に大きく影響するため、重要な作業です。
　この日は、稲武高原花き部会員７人をはじめ、ＪＡあいち豊田と愛知県豊田加茂農林水産事務所農業改良普及課の職員ら合わせて１１人が参加しました。部会員が親株を育てるハウス７カ所を巡回し、病害虫の発生やハウス内の栽培環境を確認しました。農業改良普及課の河村治代主任専門員は、白さび病が少し発生していたため防除方法を伝え、「病害虫の被害は天候の影響もあるが、防除対策をしっかりとられていたので被害が少なく済んでいる。このまましっかり管理を続けてほしい」と話しました。
　豊田市稲武地区は標高５００メートルに位置し、昼夜の気温差が大きいため、小菊の色は鮮やかです。日持ちが良いと人気があり、稲武高原のブランドとして定着しています。稲武高原花き部会は８人の部会員のうち７人が約１１０アールで小菊を栽培しています。昨年の出荷量は３５００ケース（１ケース１００本）で、今年も同量の出荷を目指します。

写真＝親株の生育状況を確認する部会員と同農業改良普及課職員ら